睡眠障害の見る夢

夜(nokt-o)のブログです。絵描きになりたい。

わたモテの吉田さん part1

最近、わたしがモテないのはお前らが悪いという漫画にハマってます。

最初にただし書きをしなくてはいけない自分の文章力に参ってますが、

この記事内では明確な漫画内の描写を参照、引用しない限り、全て「私の個人的な見解」です。

こう書かないといちいち、文末に「~と思います」だの「~だと考えてます」みたいな表現を多用せざるを得なくて…。 

 

 

最初はたしか「この漫画がすごい」みたいなアレで刊行当初ごり押しされたのをきっかけに知ったのですが、まあ試し読みをして1,2巻を買うくらいで漫画を買うタイミングを逃して以降触れていませんでした。

しかし、作風が徐々に変わりだした(個人の見解)のをきっかけに再度読み直したところ、その最近の展開に魅了されてしまいました。

 

 

で、本題ですが、作品の評価をいろいろみてたんですがその中に気になる意見がありまして、

「吉田さんは良い人ではない」

みたいなのがありました。

すっごい意訳してしまったのですが、もとの文章は

「わたモテ内の登場人物においてもこっち以外の人物を『良い人』という評価は安易じゃないか?」

みたいなやつです。これもだいぶうろ覚えですが。

 

意見自体に申し分を立てるつもりはありません。

この漫画では安直な善い人っていうキャラクターっていうのがほとんどいません。

善い人の定義はちょっと置いといて。

あえてモデルとしてたてるならゆうちゃん、生徒会長くらいでは?ほかの人物は描写が少ないので明らかな善い人とは言い切れません。

 

教師荻野は、性根は良い人なんでしょうが、結果として空回りしてるしもこっちのような元ぼっちにはああいう対応(参照元が多すぎるので割愛)はむしろ毒ということで「良い人のはずだが嫌な教師」として描かれています。あとパイナップルこと岡田さんも単行本化してないので詳細な話数は省きます、もこっちと吉田さんの絡みをみていじめだと勘違いし、それを止めに行くほどの正義漢(女性だが)ですが最近はネモこと根元と喧嘩しているような描写がみられ、良い人だがまっすぐすぎるという評価にとどまっています。

いい人として名前がよく上がる清田君は、荻野と似た扱いですね。本人はいたって聖人なんですが、もこっちから一方的に恨まれるという。

まこちゃんもいい子なんですけど、キャラとしてはパーティの潤滑油的存在でいい人がクローズアップされる場面は少ないですね。細かいところではめちゃくちゃ気が利く子なんですけど。

 

あと個人的にはこみなんとかさんは良い人なんですが、別の方でイメージが強すぎて…

 

とまあ、この漫画内では良い人なんだけど、…という現実味溢れるキャラクターが多いと思います。(記事を書いているうちにみんな良い人に見えてきた)

 

ちょっと話がそれましたが、では吉田さんはどうか。

吉田さんは、いわゆるピュアヤンキーとして描写されています。

ピュア部分では95話でのラブホ、最近ずーっとそうですがデ〇〇ニー好きとか。

ヤンキーとしては、92話でのゲーセンとか、95話でのジャージで原チャ乗りとかですかね。

まあヤンキーかどうかは別として、たびたびもこっちに対しては理不尽ではない暴力を振るっています。(もこっちのゲスさに対して暴力をふるうのが正しいかは別として理由なく殴ったりはしない)

その一方で98話などではもこっちを傘にいれてあげるなど、めちゃくちゃいい人にしか思えないのですが、吉田さんは単純ないい人ではないのか?このことについて時系列を追って考察したいと思います。

 

吉田さんの初登場は名前では69話です。まさに修学旅行編に突入する段階でモブにあと一人の班員候補として挙げられていますが、もう一人のモブに敬遠されています。読み直して気づいたのですが、修学旅行編以降活躍?するキャラ(ゆりちゃん、まこちゃん、吉田さん、etc...)はこのタイミングでの初登場だと思います。チェック抜けがなければ。

なので、メタ視点で言えば、これらのキャラは明確な役割を持って生まれたキャラであるといえます。もちろん、その役割を読者が完全に把握することは困難なので、こういう役割だ、と断言するのは難しいのですが。

 

で、ちょっと複雑なんですが、初登場の描写は同じく69話の終わりの方になります。この時、おなじ班員であるうっちーやゆりちゃんも描かれていますが、吉田さんはなんと欠席。その容姿についてはまったくノータッチです。しかし、後ろの席に居たネモのセリフより2日間休んでいたことがわかります。

「昨日も来てなかったよね」というのはおそらく2日間全休でしょう。

この2日間の休みがヤンキーらしいサボりなのか、そうみせかけた本当の欠席なのかはわかりません。あるいは、この段階ではバリバリのヤンキーを構想していたけども、展開が進むにつれてキャラが変わったかもしれません。さらには、修学旅行を経てキャラが成長したとも取れます。

 

で、姿が出てきたのが72話で宿についた時です。おそらくこの段階ではもこっちに対して何の感情も持ってないと思われます。というか、読者が読み取れる感情はないです。もこっちがテレビをつけた瞬間、わずかに反応してますがすぐにスマホに目線を映します。その後、初めて会話をするのは夕食後。72話のオチでもこっちにコマのフォーカスが移っているので、ここでもどんな気持ちであるか察するのは難しい。

もこっちのぼそっとした返答にヤンキーらしく「あ?」と返していますが、まあ単純に聞き取れず発した言葉でしょう。顔が映っているコマでもほとんど表情は普通です。

 

73話では、お風呂ののち、外出。これについてもほとんど情報がなく不明。荷物を取りに戻ってきたうっちーと鉢合わせますが、一言発しただけで無表情、その後何事もなく着席。

 

74話にて革命。朝食の時間になっても未だ寝ている吉田さんをもこっちがおこそうとしますが、まさかの乳首をつまむという凶行に。吉田さんはたまらず脊髄反射的にもこっちを殴ります。その後の行動では、吉田さんはもこっちの方を向こうとせず、眉間にしわを寄せていることから、不機嫌であることが伺えます。で、注目するのはこのバス内で席が空いた時の吉田さんのセリフ。直後に座っているのはゆりちゃんと吉田さんの二人であることから時系列的なスキップがなければ、その瞬間二人分のスペースが空いていたことになります。

こういうとき、普通の人はなんていうでしょうか?例えば、仲のいい友人たちと行動しているときは「空いたけど座る?」とか言うんじゃないでしょうか。で、あまり親しくない人たちといるときも「空きましたよー」とか声をかけると思います。本当に気が置けない友人達なら空いたときにとりあえず自分が座ってもう一つの空に友人を呼んだりとか。

しかし吉田さんは「座れよ」とヤンキーらしく命令形。これ、思うに自分以外の二人を座らせようとしていませんか?もう一つの可能性としては「(席が空いて一つは自分が座るけどもう一つ飽きがあるから)座れよ」という行間も読めなくはないですが。

自分は立っていても問題ない、という考えの元は読みにくいですが(公共の交通機関では立ってる方が個人的に好き、もともと友人間でも同じようにしているという習慣から、ヤンキー特有の席譲りなどなど)、二人を優先して座らせようとさせるのはかなり気の利いたふるまいではないでしょうか?特に、もこっちに対しては朝の件もあり、多少はムカムカしているにも関わらずこう声を掛けられるのは人間として出来ていると思います。ちなみに、これに対してもこっちは恐怖から断り、そのおどおどに対して吉田さんはイライラしてます。このイライラはおそらく、「一般的なサバサバした人間だから、びくびくしてる他人に歯がゆさを覚える」という典型的なイメージからくるものだと思います。「せっかく席を勧めたのに断りやがった」とかではないということです、多分。

 

このあと、朝の騒動をもこっちが謝罪してひと段落。いつまでも根に持つタイプではないことの示唆でしょうか。もこっちの謝罪に怒っているのは人前で「乳首をつねった」という下っぽいことをデリカシーなく暴露されることへの怒りですかね。

清水寺にて高さに感動する吉田さんかわいい。

直後、もこっちに煽られてまたキレそうに。とはいえ、吹き出しと表情からみるにカッとなってはいません。冷静に「馬鹿にしてるのかこいつ…」という感じ。もこっちに煽られているコマは驚愕の表情でしょうか?あまりよくわからない。

で、もこっちのヤンキーネタに怒る理由ですが、①そもそもヤンキーと言われたくない。②ヤンキーであることは認めるが、=高いところが好きという短絡的な発想をあてはめられたくない。③両方ともに認めるが、それを面と向かって言われるのがダメ。

っていういくつかの候補があるんですが、これは後の描写を見るにどれも正しいというか、どれもありそうです。自分がヤンキーみたいな人間であることはある程度わかっているが、それを面と向かって言われたくない(しかももこっちに)し、ヤンキーだから=…のステレオタイプな考えも嫌い。みたいな。

 

ゆりちゃんに仲裁されて縁結びの寺につくまでは怒った表情をしていますが、以降オチまでは普通の表情に戻ります。

で、オチでもこっちがまたやらかして終わり。

 

オチの金閣寺では吉田さんは普通の感想を言っただけ(別に特別金が好きではない)なのに、ヤンキー扱いするもこっちについにぶち切れ、襟元をつかみます。

 

 

思ったより長くなってしまいそうなので、記事を分割します。

 

part1のまとめ。

わたモテでは、単純な良い人は少ない可能性がある。吉田さんはどうか?

修学旅行編から登場した吉田さんの動向を伺う。

バスの中で意外な気配りをみせるも、基本的に無関心にみえる。