睡眠障害の見る夢

夜(nokt-o)のブログです。絵描きになりたい。

藍坊主「ジムノペディック」

2017/10/17編集

自分のPCだからかもしれないが、googleで「ジムノペディック」と検索すると結構上の方に出てきてしまったので、もう少しブラッシュアップするべきだと思って編集しました。

 

記念すべき?最初のレビューは、藍坊主というバンドの楽曲、「ジムノペディック」。

どの楽曲にしようか悩んだのだがやはり今一番好きな曲を聞かれたときの答えが適当だろうと。ちなみに、藍坊主を知ってから10年近くたった今も、藍坊主のなかで一番好きな曲を訪ねられたらこう答えます。

ジムノペディック」は藍坊主のメジャー3rdアルバム、ハナミドリに収録されている楽曲です。後に、ベストアルバムにも収録。また、ハナミドリ内の楽曲ではシングル楽曲を除いて唯一MVが作製されており、ライブでもセトリの定番であるなどファンからの支持も集めています。

 

このブログを見る人が藍坊主というバンドを知っているか知らないかで記事の書き方が変わってくるような気もするが、面倒なので徹底してこの楽曲のみに絞ったレビューをしようと思います。

 

いまや初めて聞いた時の感想は思い出せませんが、ただただ、私の感性をガラッと変えてしまうような衝撃を受けたということは思い出せる。

どうしてもこの楽曲を語る際に芸術性、綺麗さといった言葉が出てきてしまう。おそらくはもっと適当な日本語があるのだろうが私の語彙が貧弱なばかりにどうも奇妙な文章になってしまいます。

兎にも角にも、「綺麗」というのがこの曲の感想なのだ。

私にバンドサウンドの知識は全くなく、詳しい人からは何を言ってるんだと突っ込みを受けるかもしれないが、なんとか魅力を伝えていきたいと思う。

 

イントロはピアノの旋律から始まるこの楽曲は個人的には藍坊主の最高傑作であると勝手に断定しています。藍坊主の楽曲はどれもイントロが特徴的かつ、心地よいリードになることが多いと思ってます。

 

はっきり言って、この曲の詞はよくわかりません。だから歌詞を見ながら聞いても「深いなぁ~」とか頭の悪そうな奴が言いそうな感想は出てこないはずです。

では、支離滅裂な内容になっているかというとそうではない。hozzyの作詞はとことん「感覚的」であるのです。そして、その感覚的フレーズが論理的につながる部分が妙なとこであるといえます。

アルミホイルを噛んだ味がしそうな火曜日→ジムノペディが水をかけていく→この世界がふやけてしまう前に→水曜日の朝に…

火曜日に水がかかってふやけそうになり、水曜日になる。この直観的な言葉遊びを好むかどうかというのは、この曲に限らず、hozzyの作詞が好きかどうかというところにかかわってくると思います。

Bメロでは、青い海にいるはずの魚が、青い空にいてもいいと提案しますが、同時にからからに乾いた晴天では魚は干からびてしまう。そして乾いた世界がひび割れないよう笑ってくれと。こういったロジックがあるのが、藍坊主を聞きこんでしまう理由になります。興味深いのは、乾いた世界と対となる概念が雪であるということ。おそらく、ふやける↔風、乾く↔雪であると思ってます。こういった一般的でないhozzyの感覚は曲に彩りを与えるアクセントですね。

 

 

この曲を初めて聞く人は何があってもサビまでは聞いてほしいです。

こういうとまるでサビが別格のように聞こえてしまってあまりよくないのだが、Aメロまで聞いて「別に…」というところで聞き終えてほしくないのだ。

この曲の魅力の一つにサビの盛り上がりが上げられるだろう。

何か閉塞的なAメロからサビに向けてサウンドは広がりつつも水面下で落ち着いているのがサビで一気にvo.hozzyの声も相まって開放的になる。サビのコーラスはこの楽曲の綺麗さに拍車をかける。

藍坊主というバンドの良さにvoであるhozzyの声がある。

彼の透明感を持ちつつ芯のある声は藍坊主の楽曲により一層の磨きをかける。

最近の流行の女々しい声のバンドと違って特に高音部での発声は綺麗でありながらもナヨナヨしさが全くない。

このジムノペディックは藍坊主の楽曲の中でも音程が高い部類に入る、そのためhozzyのボーカルが冴えわたるというわけだ。

(そして、正直AサビBサビの歌詞は単体でみるとそこまで好きではない)

 

 

サウンド面では最初にも言ったように鮮やかなピアノの旋律が随所で散りばめられていて楽曲の芸術性(何故か低俗に聞こえる)を高めている。一度聞くとピアノの音が印象的なこの楽曲であるが以外にもピアノの旋律部分はイントロアウトロ以外では少ない。それ以上にバンドサウンドがこの楽曲の綺麗さを高めているのだ。

サビ直前のギターのスクラッチ、ドラムロール、こういった要素がサビの盛り上げに貢献している。そのサビでは(サビ以外もだが)ベースが動く動く。

 

この楽曲に限ったことではありませんが、編曲、あるいはアレンジの上手さは藍坊主の特徴です。まず、ドラムとベースのリズム隊がうまく、安易なフレーズを繰り返さないので曲全体にまとまりがでつつも、聞き飽きない。ベースのメリハリも曲のメリハリに直結しています。リードギターとメロディーラインのハーモニーはわざわざ書き立てるでもなく綺麗ですし、ギターのカッティングもリズムになっています。

 

そしてなによりCメロからは圧巻。

上記で触れた歌詞だが、このジムノペディックに対してはその雰囲気に見事に一致している。

こういう歌詞自体は藍坊主では珍しくないのだが、ここまで曖昧なのはそうないだろう、しかし曲の芸術性には助力している。

 

何度聞いても、おそらく何年経ってもこの曲に飽きるという日はこないだろう。

本当なら「この曲すげーよ!なんかすげーよ!」というのをかみ砕いたのがこうなるのだが、見事にちぐはぐである。

言い訳をさせて貰えるなら、この曲はなによりも感性で評価するべきところであるから言葉にし難いというところ。

 

最初ということで何がいいたいやらよくわからないしお前が一番好きな曲がこれしか語れないのかとかいろいろあるがここらへんで。